40アルファードが値崩れしている主な3つの理由

新型登場による需要の一時的な鈍化

40アルファードは2023年にフルモデルチェンジされましたが、発売当初の注目度に比べて中古市場の需要が一時的に落ち着いています。特に2024年以降、他メーカーの新型ミニバンや電動SUVの登場もあり、購買層の分散が進んでいます。

実際に、中古車オークションの落札価格では平均15〜20万円の下落が見られた時期もありました。このような状況は過去モデルでも見られた傾向で、新型発売から半年〜1年後が値崩れしやすいタイミングです。

旧型30系の在庫増加と価格競争

30系アルファードは、流通量が多く価格も手頃なため、40系との比較対象として強い存在感を持っています。特に「最終型の30系」は装備が充実しているうえ、リセールも安定していると評価されています。

その結果として、中古車市場では30系との価格競争が起こりやすく、40系の価格が調整される動きが生じています。特に、Zグレードなど装備が似通ったモデルでは顕著な傾向です。

予想以上の流通量とリセール期待の裏切り

アルファードは日本国内だけでなく海外市場でも高い人気がありますが、思ったほどのリセール価格を維持できていないという声も増えています。その背景には、早期納車分のオーナーが短期売却に動いている点が挙げられます。

「早期売却でも高値が付く」という期待とは裏腹に、オークション相場では想定より30〜40万円低い落札価格になった例も報告されています。

特に、ホワイトパールなど流通量の多いカラーでは在庫過多に陥りやすく、値崩れが加速する可能性があるため注意が必要です。

過去モデルとの比較で見る40アルファードの価格推移

20系・30系との価格下落率の比較

過去のアルファード各世代と比較すると、40系の価格下落はやや急速に進んでいる傾向があります。20系は3年で約35％、30系は同期間で約28％の下落率でしたが、40系は現時点で約25％前後の下落が確認されています。

リセールを重視するなら、30系の後期モデルと慎重に比較する必要があります。

発売直後の価格トレンドと乖離

40アルファードは発売当初、需要過多によって新車価格を大きく上回る「プレミア価格」がついていました。しかし、2024年半ば以降は市場供給が安定し始め、一部グレードでは新車価格を下回る中古車も出現しています。

この乖離の影響で、短期売却を検討していたオーナーの中には「思ったより値がつかない」と感じている方も増えています。

リセール率の傾向と変化

40アルファードのリセール率は、発売直後に比べて明らかに低下傾向です。2023年後半にはリセール率が90％以上の例もありましたが、現在は平均70〜75％前後まで下がっています。

この変化は、ディーラー買取価格や業者オークションのデータにも反映されており、年式が進むごとにさらに下落する見通しです。

年式・グレードごとの査定差

40アルファードでは、Zグレードやエグゼクティブラウンジに人気が集中しています。そのため、Sグレードなどの標準仕様は査定面で差がつきやすく、最大で50万円以上の価格差が出ることもあります。

また、2023年登録車と2024年登録車の間でも査定額に10〜15万円の開きが生じています。年式が新しいほど価値が高いとは限らない点に注意が必要です。

モデルチェンジ直後のパターン分析

トヨタ車のフルモデルチェンジ直後は、リセールが一時的に上がる傾向がありますが、その後1年以内に調整されるのが通例です。30系でも同様の現象があり、初年度に買った車両の買取価格が2年目で大きく下がった例が見られました。

そのため、40系も同様に2〜3年目で価値が一段階落ちると予想されています。売却時期の見極めが重要です。

中古車市場での40アルファードの現在位置

中古車相場の最新動向（2025年版）

2025年現在、中古車市場における40アルファードの相場は徐々に安定傾向です。特にZグレード・エグゼクティブラウンジは根強い人気があり、高値で取引されています。一方で、エントリーグレードは在庫過多により値崩れが顕著です。

オークションデータによると、40系アルファードの平均落札価格は400〜570万円とされています。

高年式・低走行車の評価と価格帯

登録から1年未満、走行距離1万km未満の個体は「新古車」として扱われるケースが多く、リセールバリューが非常に高い傾向にあります。

実例では、2024年式のZグレード（走行5,000km）が520万円で落札された事例もあります。ただし、人気カラー以外（例：ブラック以外）はマイナス査定を受けやすい点に注意が必要です。

買取業者の査定基準の変化

最近では、40系アルファードの査定基準に「ADAS装備の有無」や「ナビゲーションシステムの世代」など、装備仕様の細かい違いが影響するようになっています。

また、ディーラー下取りよりも専門買取店のほうが高値をつけやすい傾向があります。実際に「ガリバー」では、装備オプションに対して+20万円の評価がついたケースも報告されています。

人気グレードと不人気グレードの差

エグゼクティブラウンジとZグレードは、中古市場でも強い需要があります。一方、Gグレードは装備差が明確であり、比較されやすいため査定で不利になることも多いです。

価格差は新車時と同様に約50〜80万円ほどあるものの、中古市場ではその差がさらに拡大する傾向です。

中古車選びで失敗しないためのチェックポイント

40アルファードを中古で購入する際は、以下のポイントを重視しましょう：

• 保証期間の残りと点検記録の有無
• 修復歴・事故歴のチェック
• 消耗品（タイヤ、ブレーキなど）の状態
• 後付け装備や改造の有無

信頼できる販売店での購入が安心ですが、納車前点検の内容は必ず確認することをおすすめします。

40アルファードのリセールを維持するためにできること

売却タイミングの見極め方

リセールを高く維持するには売却タイミングが鍵です。一般的に新車登録から1〜3年以内が最も高値で売却しやすいとされています。

とくに車検前のタイミング（初回3年目直前）は業者側のニーズが高まり、数十万円単位の差が出ることもあります。

グレード・カラー選びの重要性

リセールを考慮する場合、購入時のグレード選定が非常に重要です。人気グレードはZ、エグゼクティブラウンジで、Gグレードはやや評価が落ちる傾向です。

また、カラーも影響が大きく、ブラックとホワイトパールが圧倒的に高評価です。逆にレッドやダークブルーなど個性的な色は査定でマイナスになる場合があります。

定期メンテナンスの記録が鍵

車両の状態を良好に保つためには、定期点検と記録簿の保存が欠かせません。点検整備記録簿がない車両は「整備歴不明」とされ、査定額が減額されるリスクがあります。

トヨタ正規ディーラーでのメンテナンスは評価対象になりやすく、最大で10万円程度の差がつくこともあります。

社外パーツ・カスタムの影響

リセールにおいては純正状態が最も高く評価されます。エアロやホイール、マフラーなどの社外パーツは、一部ユーザーに好まれる反面、マイナス査定の対象になることもあります。

純正パーツを保管しておくと、売却時にプラス要素として評価されやすくなります。

複数社査定のススメと交渉術

1社だけでの査定では正確な相場が見えづらく、複数の買取業者から見積もりを取ることが基本です。最近では一括査定サイトを活用するオーナーも増えています。

交渉時には「他社は◯万円でした」と具体的な数字を提示することで、上乗せ査定を引き出しやすくなります。

今後の40アルファードの価格動向予測と注目ポイント

半導体不足・納期遅延の影響

2023年から続く半導体不足は、依然として新車供給に影響を与えています。40アルファードも例外ではなく、生産台数の調整が続いています。

その結果、中古市場では一時的な価格上昇が見られる傾向もありました。ただし、供給体制の改善が進むにつれ、今後は相場が落ち着く可能性が高いです。

トヨタの生産・供給体制の今後

トヨタは2025年までに安定的な部品調達と生産体制の確立を目指しています。実際、2024年下半期からは納期短縮の報告も増え始めています。

新車の供給が安定すれば中古市場の需要は減少し、リセールバリューの調整が起こる可能性があるため注視が必要です。

次期モデル発表時期と市場予想

現在のところ、40系アルファードのマイナーチェンジは2026年頃との予想が有力です。フルモデルチェンジは2030年前後と見られています。

モデルチェンジ前には在庫処分や新型発表の影響で価格が変動しやすくなります。特にZグレード以下のモデルは値崩れしやすくなるため、売却タイミングを慎重に見極めましょう。

海外需要と逆輸入動向の影響

アルファードは中東・アジア圏を中心に海外でも高い人気があります。2024年も逆輸出目的での国内買取事例が増加しました。

ただし円安や関税政策の変動により、逆輸入の動きが鈍れば国内価格に影響が出る可能性もあり、市場の動向を継続して確認することが重要です。

サブスク・リース需要の拡大

近年はKINTOなどの車両サブスクや法人リース需要が伸びており、40アルファードもその対象として人気があります。

これにより一定数の車両が数年後に市場へ戻るため、供給過多による相場調整のリスクが高まる可能性があります。

契約終了車の一斉放出時期は、中古価格が一時的に下落する要因になり得るため、注意が必要です。

実体験｜40アルファード購入者の声と後悔ポイント

「リセール狙いで買ったけど…」リアルな声

40アルファードをリセール目的で購入した人の中には、「思ったより高く売れなかった」と感じた声もあります。たとえば2023年式Zグレードを約580万円で購入し、1年後に売却査定が470万円だったという実例があります。

想定よりも値崩れが早いと感じる人も多く、購入時の期待と実際の価格差にギャップが生じやすいです。

実際の下取り価格との差に驚いた

ディーラーでの下取り価格と買取専門店での査定額に最大60万円の差が出たという声もあります。「下取りなら安心」と思っていたが、他社の見積もりを取ってみたら大きく違ったという例は少なくありません。

売却時には必ず複数社に査定を依頼し、相場を比較することが重要です。

買い替え時に困ったこと

40系へ買い替えた方の中には「納期が読めず売却タイミングをミスした」という声が多く見られます。先に30系を売却したものの、40系納車までに3ヶ月以上待ったという実例もあります。

その間、代車の確保や移動手段の不便さに悩まされたという方も少なくありません。

同価格帯の他車と比較した結果

「同価格帯のヴェルファイアやランドクルーザーと迷った末、アルファードを選んだが後悔している」との意見もあります。理由としては、走行性能やデザインの差、そしてリセールの期待外れが挙げられます。

複数モデルと比較したうえでの選択が、満足度の差に直結しているようです。

購入前に知っておくべき落とし穴とは？

購入前に見落としがちなのが、維持費や任意保険料の高さです。とくにエグゼクティブラウンジは、自動車税や重量税も高額になりがちです。

税金・保険・燃費・タイヤ交換費用などを事前に試算しておくことで、後悔のない購入が可能になります。

よくある質問（FAQ）｜40アルファードの値崩れに関する疑問

40アルファードは本当にリセールが悪いの？

リセールが悪いと感じる要因は、初期価格との乖離です。たとえば、Zグレードで新車価格約580万円に対し、1年落ちの買取相場が450万円前後に下がるケースがあります。

ただし、30系よりは高値を維持しているため、他モデルと比較すれば必ずしも悪いとは言えません。

購入後すぐ売ったらいくら損する？

納車後1年以内に売却すると、平均で80〜120万円の減額が想定されます。特に走行距離が5,000kmを超えると査定が下がりやすくなります。

短期売却を前提にする場合は、購入価格に対して2割程度の損失を見込んでおく必要があります。

30系から買い替えて後悔しない？

「装備や乗り心地は確実に向上したが、リセールは思ったほどではなかった」という声が目立ちます。特に30系後期のZ"G"エディションなどは、40系の標準Zと比較しても遜色がありません。

買い替えの際は、維持費や下取り差額を事前に試算しておくと安心です。

人気グレードなら値崩れしにくい？

はい、Zグレードとエグゼクティブラウンジは中古市場でも人気が高く、値崩れしにくい傾向があります。特にブラック系のボディカラーは需要が安定しています。

一方で、Sグレードや法人需要の少ないモデルは、数十万円単位で差が出ることがあります。

値崩れしない時期に売るにはいつがベスト？

売却のベストタイミングは1回目の車検前（登録から3年以内）です。需要が高まる3月や9月などの繁忙期も狙い目です。

また、マイナーチェンジ直前は在庫整理で中古市場の価格が下がる可能性があるため、売却は早めを意識しましょう。

他の高級ミニバンと比べてどうなの？

日産エルグランドやホンダオデッセイと比較すると、アルファードはブランド力・流通量ともに優位です。そのため、リセールでも有利な結果が出やすいです。

特に海外人気が高いため、輸出需要に支えられて中古価格が一定ラインを保ちやすいのが特徴です。

まとめ：40アルファードの値崩れを正しく理解し、後悔のない選択を

40アルファードのリセールは、過去モデルと比較して急速な値崩れ傾向が見られる場面もありますが、それには明確な要因があります。

市場での価格変動は以下のような点が影響しています：

• 新型登場により需要が分散している
• 30系との価格競争が起きやすい状況
• 中古市場での流通数の増加
• 売却タイミングや人気グレードの選び方次第で差が出る

これから購入・売却を検討している方は、価格動向や市場の変化を正しく読み取ることが重要です。売却時期や車両状態の維持、装備の選び方ひとつで、リセールの差は数十万円に及びます。

後悔のないカーライフを実現するためにも、今後の展望を冷静に捉えたうえで判断しましょう。

「高級ミニバン＝高リセール」と思い込みすぎず、現実の数字に基づいた選択をすることが、満足度の高い購入・売却の鍵となります。